大学生からの文章表現 無難で退屈な日本語から卒業する (ちくま新書)

「こいつ日本語もできねえのかよ!」と怒りながら報告書に赤入れすることがあるのだが、体系的にレポーティングの手法を学んだ経験が無いので、何が正しくて間違っているのかわからなくて困っており、参考になる書籍を探していて見つけた書籍。

本当は、もっとアカデミックな本が欲しかったのだけれど「退屈な文章を読されることほどの苦痛はない?」という筆者の前書きや、大学講義スタイルの珍しい展開が気にって買ってしまった。

まず、対象となる文章の体裁は、作文、エッセイ、小論文、作文などを統合して「日常文」と定義しているので、ビジネスには直接向いていません。

しかし「論点が何だ」「So What?」を追求したわかりやすいだけの平凡な文章でも面白くないもの。書き手が楽しんで、読み手を楽しませる配慮や手法を学べるので、ブログやお仕事でも役に立つはず。

ということで以下メモ
■大原則

  1. 「思う」を使わない。
  2. 「わたしは」で文をはじめない。
  3. (笑)はなるべく避ける。

■避けるべきくどい表現

  1. 代名詞 「私」、「自分」、「それ」、「あれ」
  2. 接続詞や副詞 「そして」、「しかし」、「たとえば」、「たまに」
  3. ソフトなつもりがくどくなる表現 「〜という」、「〜といえるもの」、「〜のような」
  4. 不必要な表現 「個人的には」、「私について言えば」、「具体的に言うと」

上記に気をつけて文章を書いたので、見違えるほど面白くなったでしょ?

第7回谷川真理駅伝

唯一続いている趣味の一つがジョギング。さて、会社のパートナーに誘われて谷川真理駅伝に参加した。というのも、メンバーかに欠員が出て誘われたのだが、メールが来た後二度程対面でプッシュされ、人事評価の時期と重なったのも影響している(笑)


会場はお祭りのようであった。結構な数の人が参加している。


男子の部にも女性は参加していた。やはり混成の部は男性が少なかった。おそらくそれぞれ1000チーム弱が参加していた模様。聞いたところによれば、年々参加者は増加傾向とのこと。

5月22日の練馬の気温は12時には30度を超えただけあり、非常に暑かったが、湿度が低く、川沿いは風が心地よかったので、ま、5kmだから走れなくのないかなという気候。それでも、アスファルトから熱さが伝わり、靴の中に暑さがこもってのぼせそうになる温度。

結局、タイムは5kmを21m10sであった。たすきにGPSかなにかセンサーが埋め込まれていて、ランナーごとのタイムが計測されていることを知らなかったので、iPodの音楽を変えるのにだらだら走った時が悔やまれる。

フルマラソントライアスロン、トレイルランに誘われている。キャリアと同じで今後の方向性は悩むが、それなりに練習や苦労も必要なので、趣味であれば趣味と実益を兼ねた合ランくらいのカジュアルさが丁度良いかなと思いますがどうでしょう。

課題解決! マーケティング・リサーチ入門

課題解決! マーケティング・リサーチ入門

課題解決! マーケティング・リサーチ入門

これは今まで見たマーケティング本の中では良書。既存製品のマネジメントから、新商品開発や広告展開まで幅広く扱っている割に、詳細な事例も出ているので、わかりやすい。特に消費者の潜在的ニーズを探るインサイト調査のユーザーの分類や、内部をえぐり出す質問例などはすぐにでも役立つと思われる。普通の読者であれば、既存製品のマネジメントを熟読するだけでも、有益であろう。

私が気になったのは新市場開発関係の話。具体的には、消費者ニーズを探るインサイト調査の質問例としては

  1. もし明日から◯がなくなったら、あなたはどうしますか?
  2. もし国会で◯を買う(使う)ことを禁止する法律が可決されるとしたら、あなたはどのように反論しますか?
  3. あなたが◯の存在を全く知らない宇宙人に出会ったとします。あなたは◯の良さをどのように説明しますか?
  4. ◯を使う場面を入れたストーリーを作ってください
  5. もしあなたが◯の会社の社長になったら、あなたは真っ先に何を変えたいと思いますか?
  6. ◯を消費する気持ちを、ここにある写真集の風景で表すとしたら、あなたはどの写真を選びますか?

さらに、得られた言語データだけではインサイト調査にならないので下記のようなプロービング(=ツッコミ)が必要となるが、当たり前と言えば当たり前か。

  1. 表明された意見や感想について、その理由を問う
  2. 発言内容が一般的な発言だったとき、自分の意見であるか確認する
  3. 発言内容が抽象的なとき、より具体的な答えを得る

他のインサイト調査の手法として下記の3つが紹介されている。

  1. コラージュ法
  2. フォトエッセイ法
  3. TAT法

プレゼンテーションZENデザイン

プレゼンテーションzenデザイン

プレゼンテーションzenデザイン

プロのデザイナーとしての訓練を受けていないあらゆるプロフェッショナルを対象とした書籍。本書を通じて、グラフィックデザインの基本的な概念を理解し、優れたビジュアルを作り、結果としてプレゼンテーションにおいて、メッセージがより明確に伝わるようになる。前作と比較して、デザイン寄りのアプローチに特化しているのが特徴的。

筆者は伝統的な美から下記のデザイン原則を提示している

  1. 簡素:不要なものを排除することによって得られる明快さ
  2. 不均整:ダイナミックな美
  3. 渋み:抑制がもたらす美
  4. 自然:??
  5. 幽玄:はっきりと示さずそれとなく示唆する。見せる部分を減らすことによって表現力を増やす。
  6. 脱俗:「脱俗」を目の辺りにすることで、因襲や慣例から抜け出すことが可能だと驚く。
  7. 静寂:静かでひっそりしていること、活力を秘めた静けさ
  8. 和:バランス
  9. 間:空白、空間的な・時間的な感覚。背景としての余白ではなく、間自体がデザインを構成することもある。
  10. 余白の美:直接表現されず、暗に示された部分に美を見出すこと

テクニック的なことは隅々まで読んで体得すると良いが、P229〜230ページに全て集約されているように思う。他のページでは、タイポやカラーリング、写真といったことまで触れており、日本の伝統的な和傘や墨絵、庭園などから、様々なデザインの原則を見出している。

個人として心に残った点は下記の3点

  • 前作でも紹介されていたが、ノイズを少なくすること。(=SNRを高くすること)
  • スライドと文章を混同しないこと。詳細なデータは添付資料で配布すること。
  • 最も使いやすいグリッドのひとつに3分割法を使用すること(筆者は5×4のグリッドも推奨)

またシンプルなスライドを作成するにあたり、常に自問自答すべき問いは下記の2点をメモっておく。

  • そのスライドを削除することは可能だろうか?
  • そのスライドが不可欠な場合、どのデザイン要素を外せばより効果的なスライドになるだろうか?

なお、ビジネスインテリジェンスの分野での第一人者であるスティーヴン・フューの設立した会社のWEBサイトで、グラフデザインのIQテストを受けることが出来るのでお試しあれ。原理原則を学ぶことも大切ですが、何が良いチャートで、悪いチャートか、違いを見極めることも大切だと思う。
http://www.perceptualedge.com/

宇宙へ。

夏休みになると、小中学校の頃に毎年北海道でキャンプへ行っていた時のことを思い出す。反射式望遠鏡を抱えて、宇宙を観察したことが懐かしい。空を見ればだいたい星座がわかったが、東京から北海道へ引越ししてから北極星の位置が違うことに驚いたのも懐かしい。

さて、本映画はNASAの宇宙へのこれまでの取り組みを「BBC」がまとめたというもの。そのあたりから違和感を感じた。JAXAイトカワの実績を「NHK」ではなくて「BBC」がまとめるようなものだろうか。もう一つ気になったのは、やはり宇宙進出は旧ソ連との競争であったことにも触れていなかったので、片手落ちの印象だ。

しかし、映像が始まると、天体少年に戻ったように感動した。特に、史実としては知っていることが、映像として見ることができることに。月に降り立って車を運転したり、ジャンプしたりするシーンはいつ見ても、素直に感動してしまう。

クーラーの効いた涼しい家で、大型テレビで高解像度で見られるのは良い時代になったね。

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

久々にテレビを見て笑った。本当に本当に面白い。過去のハリウッド映画のパロディを随所に交えた戦争ドキュメンタリー風アクションコメディ映画と言えるだろう。この手の映画は、日本でやると悪乗り気味で叩かれそうだが、やはり名作と言われる戦争映画を見ておかないと、ピンとこないはずだ。「プラトーン」のエライアス軍曹(世界史の資料集でも見たことがある)や、「地獄の黙示録」のナパーム弾のシーンあたりが代表的。

映画の各所に伏線が設けられているので、予告編から一時も目が離せない。頭の中に監督兼主役のベン・スティラーが演じる「シンプル・ジャック」が頭から離れない。エンドロールを見て驚いたのは、メタボ・ハゲの映画プロデューサーが◯ム・クルーズだったとは・・・

どうでもいいが、久々にソニーピクチャーの映画じゃなかったので、WiiやLG製テレビ・携帯電話が出ていたな。